2011年9月26日月曜日

プロ

22日、BalletGalaがありました。
バレエ団の今シーズンの活動資金を上げるため、新芸術監督がONBのメンバーを中心に企画したものです。
メインのロイヤルバレエからのゲスト、,David Makhateliさんは圧倒的な存在感でとても素敵でした。
本番までの3日間一緒に朝のクラスを受けることができたのですが、スタジオの中では「背が高くてカッコいいなー」という印象。 
でも、前日のステージリハーサルや本番では、放つオーラに鳥肌が立ちました。
それは、ジャンプが高いとか、何回転回ったとかいう確かなテクニックはもちろんなのでしょうが、それよりも彼が登場した時の雰囲気、歩き方、視線、などに心を奪われるような感覚でした。



それと、もう一人心に残る人がいました。今回の公演の演目の中でただ一人踊らず、バイオリン演奏でゲストとしてこられた人です。

私はその曲を聞いたことすらなかったのですが、あんなに小さな木でできた楽器からこんなにもいろんな表現ができるものかと驚きました。
きっとあの人はバイオリンさえあれば一生しゃべらなくても自分の思ってることをなんでも伝えられるんどろうな・・と思ったほどでした。
こんなに豊かな表現ができるようになるまでには彼女自身にいろんなことがあったはず・・と思いながら舞台袖で彼女の演奏に聞き入っていました。

後で聞かされてめちゃくちゃビックリしたのですが、彼女はたったの14歳。

公演前日の舞台リハーサル。
舞台袖でウォームアップしているダンサーや、次の演目の準備をしている大勢の舞台スタッフがザワザワしているなか、彼女は伴奏のピアノと自分の音だけを聞き、深い音色を響かせていました。演奏の最後には周りでうるさくしていた人達は彼女に見入っていたほど。

14歳って中学2,3年生ですよね・・。

ステージで見る限り、彼女は成熟した女性にしか見えませんでした。
それは見た目が大人っぽいということではなく、一旦ステージに立ったら、周りがどんな環境でも自分の世界に入り込むことが出来る集中力が彼女をそうみせているんだと感じました。
プロとして大事なことを教わったように思います。



2011年9月18日日曜日

休日

シーズンが始まって以来、オーディションやり直しの騒ぎで1日しか休みがなかったことに気が付きました・・。

昨日と今日は2連休。

でも、散らかった部屋を掃除したり洗濯したり、1週間分の買い物したりで1日はあっという間に過ぎてしまいます・・。


地元のスーパー・・観光客を装って撮影・・・






                    豆腐に見えるけどチーズ



                      量り売りのおばちゃん


ほとんどのスーパーは量り売りが多いです・・なのでルーマニア語で200g,などの単位はここで覚えました・・w



今週はバレエガラがあります。ゲストにロイヤルから David Makhateliさんが来られます。
一緒にクラスを受けれるのか・・今から楽しみです。

2011年9月13日火曜日

オーディション3

今日は私が所属するONBのオープンオーディションでした。

さかのぼること1週間。

監督の部屋に呼ばれ、私もそのオーディションに参加するように言われました。

新監督が言うには、彼のダンサーへの評価の仕方は前監督とは違うので、先シーズンからいるダンサー、新しいダンサーに関わらず、ダンサーの査定をし直したい。とのこと・・。

一瞬、最悪の場合はクビ・・・と頭をよぎりましたが・・ここで、「なぜ今更やり直し?!」と食い下がってもイチemployeeで外国人の私が幹部の決定事項を変えることはできません。
その時は承諾し笑顔でオフィスを退散・・。

あーでも、去年オーディションして入った劇場でまたオーディションするのか・・・こんなことってあるんだなー・・・・と、少し不安になりましたが、でもこれも試練です。
それに、オーディションがなければほとんど関わりのない新監督にしっかり見てもらえる機会もシーズン早々滅多にありません。捉えようによってはチャンスでもあります。



普段の舞台では観客に芸術的な時間を楽しんでもらうために練習に取り組みます。

でもオーディションでは、自分の技術、ポテンシャル、音楽性などすべて評価されることを前提にオーディションに向けて練習します。

普段ないような違った目的の為に、目標を持って(1週間ですが・・)取り組めたことは自分のプラスになったと思います。

結果は先シーズン同様、ソリスト契約でした。ひとまず安心です。ソロパートを少しでも多く踊らせてもらい、よい経験を積めるようにまた明日から頑張ろうと思います。


2011年9月9日金曜日

今日思ったこと。

この夏の長い日本での夏休みの後、ルーマニアに戻ってきてつくづく、日本はなんて良い国なんだろう。って思います。

こっちに戻ってきてまだ2週間も経たないうちに日本の整備された街、きれいな自然、丁寧なサービスを恋しく思います。
でも、今日は、それと同時にその整いすぎた環境によって自分の気持ちの持ち方まで甘やかされているなと感じました。


ルーマニア語がしゃべれないのも大きな原因ですが、こっちでは物事がうまく進まないことだらけです。

バレエ団のでの要領も未だにつかめないし、アパートでは8階に住んでるのにエレベーターが故障し続け。コンセントの故障なのか、湯沸かし器は爆発し。近所のスーパーでは最近商品入荷困難で品物が消え。電気代に関しては二重請求に気づかず支払い続ける始末です・・www 

他にも書いたらきりがないですが、「日本ではないな・・・・」といえることが身の回りでたくさん起こります。



でも、それで余裕がなくなり、普段は怒らないようなことでイライラしている自分に気が付きました。


日本では、お腹が空いたらおいしいものを食べて、疲労回復のサプリメントを飲んで、マッサージを受けて、自分をよい状態にして頑張ることができます。



でも、少し不便な環境に身を置くと途端に今まで当たり前にできていたことが出来なくなります。



日本では、電車が時間通りに来て当たり前。レストランでオーダーしたものがオーダー通りにきて当たり前。コンビニで店員に「有難うございました」と言われて当たり前です。


そんな、自分にとって心地よい環境じゃなければ、普段の自分でいられない。というのは違うな・・・と思います。

すべて整った贅沢な環境に、気持ちの持ち方まで甘やかされているように思いました。





書くだけ書いてコレという答えは出ていないのですが・・ 


とにかく与えられた環境の中で明るく頑張って、間違ったときは改める。この繰り返しですよね・・・





                  my flat mate, using finger weight from Chacott..




                                    my friend from from Brazil.. I wish I had a feet like that..




                                                         on my way to home..

2011年9月1日木曜日

attention

昨日はONBシーズン初日でした。
みんなめっちゃ日焼けして、リフレッシュした様子。
でもそんなに焼けて、9月のセレナーデは大丈夫なんでしょうか・・真っ白の衣装だし目立つんじゃないかな。。

ONBのカンパニークラス(毎朝のトレーニングクラス)は3つのスタジオで毎朝10時から。みんなそれぞれ自分にあった先生のクラスに参加します。
私は、ONBの元芸術監督の先生のクラスに参加しています。

ものっすごく厳しいクラスでバレエ学校ではよくありますが、バレエ団でこんなに厳しいクラスは珍しいんじゃないかな・・って思います。



去年私が初めてその先生のクラスに参加した時のこと、アンディオール(足を外転させるバレエの基本)も足の高さも、姿勢も、踊りのコントロールも、ピルエット(回転)も何から何まで全然ダメ!と言われ落ち込みました。
以降、その先生の視線を感じるだけで身体がシャキっとして「次はどこを注意されるだろう」考えます。


確かに、日々の舞台に焦点を当てて体調を整えることを重点におくことはプロとして絶対条件で責任でもあると思いますが、その中でいかに妥協することなく自分自身をプッシュしていけるかが、この世界で生き残っていくためには大切なんだなぁと感じました。

その先生に出会えたおかげで、見えなかった自分の欠点やそれを克服するために必要なことを教えてもらっていると思います。

私は、一人だと、つい・・今日はハードな1日だし・・とか昨日舞台があったし・・とか何かと理由をつけて手を抜いてしまいがちです。そんなときに、先生の厳しい注意が飛んでくると、怠け心が吹っ飛んで、先生の注意に応えようと必死になります。

そんなとき、普段の自分ならここまでやっていなかったな・・・ってことまでやっている自分にふと気が付きます・・。




やっぱり 「Attention] 人から見られている意識。というのは人の成長には必要な要素だなって思います。
当然、自分自身を厳しくコントロールしてその時の自分に必要なことを、どんな時でもやれるのが一番いいのでしょうが・・・




                                after class,                  little thing call " work "