2012年8月22日水曜日

初めての国で最初の一週間

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新しいバレエ団バレエアリゾナでの1st Weekが終わりました。

 人も街もバレエも、私が過去数年過ごした東ヨーロッパとは、全っ然違います。違いすぎて、自分が浮いてるような気がして、さっそくホームシックになりましたw

まず生活に関する情報も全くわからないままの渡米だったので、バレエ団の場所や安全な区域、危険な区域を知ること、銀行口座をつくって、ケータイ買って、アパートを探して、電気やネットを契約してと、1週間でやることが山のようにありました。

ブカレストに初めて来たときは、バレエ団にすでに知ってる友達がいてたので、ルーマニア語がしゃべれない私をいろいろと助けてくれたのですが、今回はそういうわけではありません。

あんまり初対面の人に何も知らないからって、1から10まで聞いて助けてもらうのもなぁ・・と一人で全部やろうとしていたら、たくさんの人が助けてくれました。

さすが、オープンマインドな国。アメリカ。。みんなすごく親切にしてくれました。
最初にチェックンしたホテルのシャトルバスの運転手のおじさんは、空港送迎が専門なのに毎日バレエ団まで送り迎えしてくれ、お勧めのスーパーや、車のディーラーのお店を教えてくれました。バレエ団のダンサーやスタッフもアパートを探すのを手伝ってくれたり、引っ越し先に家具がなかったので、マットレスやシーツを貸してくれたりしました。

私がこっちに誰も知り合いがいないということを知ると、日本人とアメリカ人のハーフの友達も紹介してもらい、週末にその方と2歳になる息子さんとお会いして、フェニックスの街をいろいろ案内してもらいました。そして、必要なものの買い物・・食料から、家具から、キッチン用品までほとんど買いました。車って有難い・・・








アパートはバレエ団からすぐ近くの部屋を見つけることが出来ました。
大きな道を挟んで、徒歩2分。
こっちの住まいにはプールやジムやジャグジーがついてるのが一般的だそうです。私のアパートの中庭にもプールエリアが。。。



ものすごく、豪華。。と思ったけど、家賃は平均的です。








バレエ団では、アメリカンスタイルのレッスンです。と言っても、アメリカ人からしたら、アメリカンスタイルと言ったらバランシンで、それに比べれば全然違うのでしょうが・・今までヨーロッパで勉強し、東ヨーロッパのロシアスタイル((簡単にいえばゆっくりで優雅)のレッスンを受けていた私には超アメリカンなレッスンです。
バーレッスンではタンジュやジュッテは早く、カウントの取り方が独特です。
最初の一週間は、時差ボケもあってレッスンに全くついていくことができず、落ち込みました。
でも、これからやっていくバレエ団なので慣れるしかありません。最初から出来る人なんていないと自分に言い聞かせて頑張ります。。






私にとっての最初の公演は9月、毎年恒例のballet under the starという、フェニックスにある大きな自然公園に特設ステージを設けて、野外公演をするらしいです。チケットは無料、市民にバレエにもっと親しんでもらいバレエ団を知ってもらうためのイベントです。屋根のない舞台で踊るのは初めて。どんな感じなんでしょうか・・。演目はバランシンのセレナーデです。
セレナーデはルーマニア時代、Dark Anjelを踊っていましたが、今回私がリハーサルしているのは、Russian Girl という難しい役柄です。早い音楽や複雑なカウントのなかにたくさんのジャンプや回転が入っていて、さらに場所どりもしっかりしていないといけません。
ルーマニアでDark Anjelを習っていたころRussian Girlをの踊りをみて、「これでなくて、よかった・・」とひそかに思ったものでした。
1年後に自分が挑戦することになるとは夢にも思いませんでした。
苦手な動きばかりありますが、克服するチャンスなので、これも頑張りたいと思います・・。

今回、この役柄を習得することができて、次の公演のジゼルで、主演できればいいな・・と近い目標を立てています。まだまだバレエ団のことも全くわからないので、どうなるか、今はさっぱりわかりませんが・・・。



2012年8月12日日曜日

アメリカに出発

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明日はいよいよ新しいバレエ団のあるアリゾナ州、フェニックスに向かいます。 伊丹空港から、羽田まで、ロスを経由してフェニックスまでと長旅になります。 左足もようやく動かせるようになってきたし、車の国際免許も無事発行されたし、なんとか間に合いました。 ルーマニア時代の友達や先生にもうしばらく会えないことはものすごく寂しいけど、また新しい場所でよい出会いがあることを期待しています。 八月に入って、今年1年のスケジュールがバレエ団から届きましたが、全て管理の行き届いた体制に、さすがアメリカ・・とすでにルーマニアやチェコの時と違いを感じました。 ダンサーに対する扱いも、ダンサーの仕事に対する考え方も、全然違うんでしょうね。。 最初は、その違いに戸惑うこともたくさんあるかもしれないけど、アメリカはもうずっと昔から夢にみてた国。早く自分のペースをつかめるように頑張ります。 そして、ルーマニアで出会った、私のバレエに対する考え方をより豊かに変えてくれた先輩ダンサーや先生たちの教えや言葉は絶対に忘れず、アメリカに持っていきます。 家族や日本の先生や友達とはしばらくお別れです!!

2012年8月2日木曜日

ガマン

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あっっっと言う間の日本滞在でした。
今回の休みは病院通い&教習所で終わってしまったといっても過言ではありません。
でも、両方とも、またこれから1年間新しい土地で頑張るには必要なこと。。

まず、6月末に帰国し、行った場所は病院・・整形外科です。

今年3月から、結構な舞台数とリハーサルだったので、6月に入ったあたりから左の脛骨に違和感が・・。ジャンプの着地や踏み切るときに弱々しい感じ。というか踏ん張れないな・・と思っているとそれが痛みに変わり、最後は歩いて体重をかけるだけで痛みを感じるという始末。。。

本当なら、痛みに変わる前に、おかしいな?と感じた時点で、少し休みを取ったり、リハーサルをマーキングするなどうまく調節していればここまでひどくなることはなかったんでしょうが、シーズン終わりが近づき、「最後のドンキホーテ、最後のバヤデール、最後のジゼル・・」とカウントダウンが始まると、どうしても与えてもらった役は全部自分がやりたい・・!!と無理をしてしまいます。

特に一番最後のジゼルでは担当のミストレスのリハーサルが素晴らしすぎて、足が痛いなんて言ってリハーサルをミスすることがどれだけもったいないことかと思えば、足の痛みも感じなくなるほどでした。
しかし、そこが私の悪いところ・・と言うか、プロとしての欠点だと思います。今回夏休みがあったから充分に休養することができたけど、もしこれがシーズン半ばだと舞台はキャンセルしないといけないことになりバレエ団に迷惑をかけることになっていたでしょう。
今年の目標は精神面をもっとコントロール出来るようになること・・でしょうか。。

お医者さんの診断は疲労骨折。しかし、初見のレントゲンでは骨折線も目を凝らさないと見えないようなもので、その後MRIをし、明らかに炎症が起こっているときに見える黒い影が映っているのですが、それでも原因が特定できないということで、骨シンチグラフィーまでし、やっとのことで疲労骨折・・??かな・・・と言う結果でした。

私自身は疲労骨折?と言われてもしっくりこず、3週間はバレエはもちろん走ったり負荷をかけることも禁止。と言われると納得いかない・・と言う感じでした。
でも、ここで医者の指示を無視し、年に一度、せっかく長期で休める唯一の時期に、この怪我を悪化させてしまい、8月に新しいシーズンが新しいバレエ団で始まった時、足に痛みを抱えていたら、いったい私は何を思うだろう・・と考えたとき、ここはガマンするしかないな・・と踏みとどまりました。

本来、疲労骨折ともなれば2か月は完全に休まないといけないらしいのですが、私の場合はそこまでひどい感じでもなかったので、とりあえず3週間オフした後、もう一度検査することに。


しかし練習したいけどできない3週間というのは本当に本当に長いですね。

でもここで焦る気持ちに負けてしまい、足に負荷をかけてしまうと、次は本格的な骨折になってしまい、8月からアメリカに行けなくなってしまいます。
それは何としても避けないといけないので大人しく安静・・・。


スポーツ選手もそうだけど、本当にダンサーという職業は厳しい・・・。

上を目指すには絶対に自分の限界を超えるつもりで取り組まないと結果はついてこないし、それによって自分はダメだって自信を無くすこともあれば、もっと頑張らないと。と頑張りすぎて身体の危険信号が見えなくなる時もある。

この怪我と限界のギリギリのラインを越したり越さなかったりしながら現役時代は過ぎていくものなのかな。。と思います。

だいたい、骨折などの怪我をしてしまう場合の理由としては、
①練習メニューが自分の身体が耐久出来る限度を超えている(オーバーワーク)
②身体の使い方に問題がある 
③骨が弱い ・・などでしょう。

そうだとすればこの時にできることは、
①練習メニューの見直し 
②体幹を鍛えれるピラティスやヨガなどを取り入れてみる。或いは整体などに頼ってみる。 
③栄養改善 
となるはず。今後同じ怪我で苦しまないために、足に負荷をかけずにできることはたくさんあるはずです。

怪我をして休むことはアスリートにとっては恐怖といっても過言ではないぐらい辛いことです。でも怪我をしてしまったときに、落ち込んだり自暴自棄にならないために、冷静に怪我の原因を普段の生活から見直し、復帰した時に活かせるようにならないといけないと思いました。

アメリカ出発まで残り2週間を切りました。練習も少しづつ再開・・・

しかしまだ残っている運転免許取得・・向こうのアパート探し、就労許可書や契約書など書類関係の整理、持ち物準備に、航空券の手配・・などまだまだやることは尽きません・・・・。